こんにちは。院長の釜萢です。
先日、たまたま会社で測定した血圧が 190/110 mmHgと異常高値であったため、当クリニックを受診された方(50代、女性)がいらっしゃいました。
その方はなんと、15年以上、健康診断を受けていない、とのことでした。
今回の血圧測定の件で、本人だけでなく、会社の同僚も、大きな衝撃であったことは、言うまでもありません。
この患者さんが受診した日、普段の食生活についての説明も、かなり怪しげなものであったため、
念のため、糖尿病に関する項目もチェックしておきました。
そして翌日。
検査結果を見て、愕然としました。
肝機能障害に加え、非常に重症な糖尿病。(あと一歩で緊急入院という病状でした。)
急いで本人に電話をし、検査結果の説明と、注意しなければならないことを伝え、早急に来院するよう説明しました。
結局、本人の来院時に本人と話し合い、すぐに入院やインスリン導入が可能な、大きな病院をご紹介しました。
今回のケース、なぜここまで危険な状態になってしまったか。
理由は複数あるのですが、何と言っても、15年以上、自分の健康状態をチェックしていなかった(健康診断を行っていなかった)ことが、最大の原因と考えられました。
一般的に、生活習慣病などの慢性疾患において、
入院などを検討する必要のある病状まで状態が悪化するのは、(特別な原因がない限り)、数日や数か月の変化ではありません。
もし、この患者さんが、毎年健康診断を行っていれば、このような状態まで、糖尿病や高血圧が悪化してしまっていた可能性は、極めて低いと言えるでしょう。
今回、この患者さんは、運よく一命を取り留めました。
・たまたま本人が、会社で同僚と血圧測定を行ったこと
・受診した当クリニックで、申告のあった高血圧のチェックのみならず、血液検査も行ったこと
・これだけ重篤な糖尿病・高血圧を患いながら、まだ狭心症・心筋梗塞や脳梗塞・脳卒中などを、発症していなかったこと
など、
いくつかのラッキーが重なったためでしたが、必ずしもラッキーが重なるとは限りません。
(経験上、むしろラッキーは重ならず、不幸な結果を招く患者さんの数の方が圧倒的に多いです。)
まずは、ご自身の健康に関心を持ち、年に一度の健康診断から始めることをお勧めします。
(当クリニックでは、健康診断・特定健診・世田谷区健診も行っています。
検査内容も含め、何かご質問などございましたら、お気軽にご連絡ください。
(電話をかける⇒03-6450-8506)